2022年4〜6月
3年ぶりの親子遠足
5月の曇り空の下、3年ぶりに親子遠足へ行くことができました。
近隣の公園へ親子手をつないで歩いていきゲームや遊具で遊びお弁当を食べてまた遊ぶという遠足です。
保育園からは歩いて15分から20分の距離で、子どもたちは普段から歩きなれているお散歩コースですが、保護者の皆さんにとっては中々新鮮のようで「この歩道橋初めて歩いたよ」と会話が聞こえてきました。
公園のローラー滑り台を親子で滑り下りてくるふたりの笑顔は最高でした。
各クラス別々の場所での親子の触れ合いゲームは、当日までに子どもたちが考えたゲームでした。歩き疲れた保護者さんの表情とは裏腹に、張り切っている子ども達の姿から今日の日を楽しみにしていたことが伝わってきました。
お楽しみのお弁当タイムでお腹と心が満たされて穏やかな時が流れていました。
コロナ感染症対策を先生たちが知恵を出して考えたおかげで安心して遠足を楽しむことができました。全国ニュースで乳幼児の痛ましい事件、事故が起こるたびに、みらい保育園は大丈夫?同じようなことが起きないようにする為に見直しをすることで、保育士の仕事は命を預かっているという重要さを確認しています。
遠足は現地解散だったので、「あの後15時まで遊んでたんですよ〜」「子どもの体力は無限でした〜」という報告を頂きました。心残りなくそれぞれの親子が遠足を終えることができたようで嬉しく思いました。
保育者の質と躾
2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げとなりました。
今の年長の子ども達が12年後には成人となると考えると、12年は長いのか短いのか複雑な心境になります。引き下げることで当然メリットもデメリットもあります。
成人とは成年に達したものを成人と言い、法的には、単独で法律行為が行えるようになる年齢のこと。一般的には、身体的、精神的に十分に成熟している人間を言うそうです。
精神的に成熟しているとは一体どんな人物像なのか???
園長という立場になり、保育者の質向上の必要性を感じる今日この頃・・・・
養成校では、挨拶や服装の基本的な指導が行き届いていますが、お箸の持ち方や、靴を揃えて置く、ほうきの使い方、トイレ掃除等はやはり各家庭の躾がどうだったのかが見えます。
これは、保育士になってからも同じで、家庭での育ちがよく見えます。
保育園で、どんなに愛情を持って躾をしても家庭の力にはかなわない事をずっと感じています。それは、20代30代だけではなく50代60代でも同じだとつくづく感じています。
ほうきの持ち方を知らず丸くはいたり、自分が使用した食器を片付けずに帰ってしまったり、頼まれた仕事も「いやいや」と断ったりできるのは良いのか悪いのかと悩むこともあります。私の中では、子どものお手本になる人間でありたいと願い子どもにも大人にも丁寧な関りとは何だ?と自問自答している今日この頃です。
乳幼児期に大切なことは昔も今も変わらない部分を大切に、これからの保育界をけん引する保育者に伝えていくことが残りの保育士生活なのかとぼんやり思っています。
心新たにスタート
3月に31名の子どもたちが清水みらい保育園を巣立っていきました。
喜ばしいことですが、やっぱり別れは寂しいです。
4月になると新たな出会いが待っています。新しい生活に慣れるまで、お母さんとの別れが辛く初めての場所が不安で鳴き声の合唱がしばらく響き渡ります。
初めて保育園に預ける保護者さんは、別れ際の泣き声と泣き顔が頭から離れない事でしょう。慣らし保育は、子どもの為でもありますが、保護者が我が子と離れる為の心の準備期間でもあります。
子どもにとっては、知らない場所で初めて会う大人に抱かれたら『もう、泣くしかない』ですね。
そんな時私たち保育士はおんぶをします。保育者の背中にピッタリとお腹がくっつくと少し安心できるようです。そして、高い場所から景色も見えるので気がまぎれます。何日かおんぶをして過ごすと信頼関係が生まれて、おんぶから抱っこ、抱っこからお膝、お膝から離れて遊び始めます。保育士がその子どもの安心基地になった証拠です。
個人差はありますが、毎日少しづつ保育園の生活に慣れていき生活の土台を築いていきます。そして、子どもの笑顔が増えるたびに、保護者の皆さんの表情も柔らかくなっていきます。
私たち保育士は、保護者のみなさんと子どもが安心して、安全に保育園生活を送ることが出来るように日々過ごしています。そのうえで、保育の専門性を発揮してこれから先のみらいに向かって「生きる力」を育んでいく使命があります。コロナ禍で、保育園が社会の中での地位を見直されている事をしっかりと受け止めて、令和4年度を心新たにスタートします。